子どもが不登校になり、日々を家で過ごすようになると、保護者さんはどう接すればいいのか、何をすべきか困惑することが多いですよね。
さらに子どもがひたすらゲームに没頭し、その他の活動を行わないとなると、心配は募る一方でしょう。
そんな状況に直面したとき、保護者としてどのように対処すべきなのでしょうか。
子どものゲームへの依存は、一体何を示しているのでしょうか。そして、ゲーム禁止は本当に必要な手段なのでしょうか。
これから、具体的な対処法について詳しく見ていきます。
今の子供たちはどのようにオンラインゲームで遊んでいるか
- 時間は制限していないが、本人が疲れたりイライラしたら「やめていい?」と切り上げています。盛り上がっていると2~3時間ぶっ通しでやっている時もあります。Branchで遊ぶ時もあれば、全く知らないオンラインで知り合った人と遊ぶ時もあります。オンラインの方が同じレベルの人と出会いやすく、楽しそうに遊んでいるが、個人情報などを言わないように定期的に声かけしています。本音で言えば、Branchのお友達の方が安心できます、私は。オンラインでも、たまにチャット上で暴言が出るようなので、トラブルに発展しないか本当に心配です。リアルでもお友達を作ってほしいですが、オンラインの方が気楽と思っていそうです。外出する機会を奪われている気もしますね。
- 最近スプラトゥーンをやっています。時間さえ守っていれば問題ないかなと思っています。
- ゲームは基本的に1人で遊んでいます。ゲームよりもYouTubeを見ていることの方が多いようです。以前はリアルの友達とLINE通話しながらマイクラやスプラトゥーンをやっていましたが、最近はほとんどやっていません。オンラインででも良いので友達とコミュニケーションして欲しいです。
- 実は最近になって、対人や対戦型のゲームは好みでないと言うことが判明しました。
スプラトゥーンもほぼサーモンランしかしないようです。
なので、オンラインゲームにはまっている事は無いです。
オンラインゲームで心配していたのは、パーティーなど組むゲームで、自分が止めたくても、(仲間がいると)止められない事が心配だったのですが、その点はうちの子には当てはまらないのかな、と思います。 - ロブロックスを主にやっています。仲良しのフレンドの子は学校に行っているので早朝や夕方にやっていることが多いです。Branchのお友達ともたまに遊びますが、その他は基本的に1人か親と一緒にプレイして遊んでいます。何か描いたり作ったりするものが好きでできたものを見せたい気持ちが強いようです。他のマイクラなどのオンラインゲームも基本は1人で黙々と作っていて、遊ぶ時はBranchのお友達や部活などでたま〜にという感じです。
以前ロブロックスのフレンドと少しトラブルになったこともありましたが、まだ親と共有ができるので解決方法を自分なりに考えることも学びになっているかなと前向きに考えています。 - 一日5時間くらいやっています。
以前は一人で遊んでいましたが、最近はBranchの友達と一緒に遊んでいます。
ゲーム以外の遊びもして欲しいなと思いますが、今は家族以外の人と交流出来るならゲームでも良いかなと見守っています。 - やりたいだけやれば良いと思います。疲れたらやめます。飽きたらやめます。親はコントロールしないようにしています。子どもの直感や感覚を信じています。その子に必要な出来事がちゃんと起きているので、安心してやらせています。
本田秀夫先生(信州大学医学部 子どものこころの発達医学教室 教授)のアドバイス
以前本田秀夫先生にインタビューさせて頂いた中でこのようにお話されていました。
以下、インタビュー内容を抜粋します。
ゲームぐらいしかやれることがないのでやむを得ずやっている場合が多い
ゲームをやっていて夜更かししてしまう方は、大きく2つのパターンがあります。
少ない方から言うと、本当にゲームの依存の状態になってしまう場合。
だからゲームをやり始めたら本人のコントロールが効かずにやらざるを得なくなっちゃってやめられない。
ゲームがある限りはもう他のこと一切やりたくなくなっちゃうっていう方。
もう一つは、ゲームぐらいしかやれることがないので、やむを得ずやっている方。
実はこっちの方が多いんです、本当は。
朝の時間というのは「学校に行くか、行かないか」の決断を毎日迫られている
なので、基本的に普段ゲームをやっていて睡眠が安定しない方への対応は、まずは今言った2つのうちの後者の可能性を考えます。
後者の可能性を考えると、何が起こってるかって言うと、昼間って学校に行かなきゃいけない時間帯なわけです。
もしこれで、親御さんなり学校の先生なりが「今日はどう?」「そろそろ学校行かない?」みたいなプレッシャーをチマチマとかけているとすると、特に朝の時間というのは「学校に行くか、行かないか」の決断を毎日迫られるというプレッシャーと戦わなきゃいけないわけです。
だから朝起きたくないっていう気持ちがどこかであるわけです。
朝寝ちゃってたら「学校行け」っていうプレッシャーと戦わずに済む。
日中ダラダラするのが、不安やストレスから逃げるための最も合理的な手段
あともう一つは、昼間っていうのはみんな学校に行ってる時間帯なので、特にフォートナイトとかマインクラフトとかオンラインで他の人とやるようなゲームだとあまりやってる人がいないわけですよね。
だから昼間はじっくり休んで、夕方以降のみんながゲームにオンラインで入ってくる時間帯から活動する方が合理的なわけです。
そういう意味で「日中はダラダラ寝たりダラダラ過ごしたりしていて夕方から夜中にかけて最も活動が盛ん」というのが、こういう人たちにとっての自分の不安やストレスから逃げるための最も合理的な手段になるわけです。
こういう方の場合に、寝るのを早くしたら朝ちゃんと起きてひょっとすると学校にも行くんじゃないかって考えるのは全く見当違いです。
要するに「学校に行きたくないけど代わりに昼間にやれる活動もないからやむを得ずゲームでもやるしかない」っていう、そういう心理からすると、ゲームをやめさせられたら「他にやれること何もないじゃん」って話になります。
そこから、下手すると「自分は生きてる価値がない」みたいになっちゃうわけです。
ゲームをやめさせる対応より、日中に楽しめる活動がないか
だからこういうタイプの方の場合、やはり日中に本人がやってみたい活動とか参加してみたい社会集団とか、そういったものが作れるかどうかということは試していく必要があると思います。
学校がどうしても難しい場合には適応指導教室なり、発達障害の方であれば放課後等デイサービスを少し使わせてもらうなど。
あとは不登校の方向けの居場所支援、フリースペースのような所があります。
そういう所に行く気になれるかどうか。
「日中にここだったら楽しく行けそうだ」という所が見つかれば、そういった所に行きながら、そこに行かない時間には相変わらずゲームはやると思いますが、外の居場所とのバランスが作れるはずなんです。全くどこにも行かずに夜中ゲーム三昧で日中寝てばかりで、社会参加する場所がないっていうのは確かにちょっと心配は心配なんですけど、だからといってゲームをやめさせるっていう対応よりは日中に楽しめる活動がないかどうかを時々検討してみる方が良いのかなという気がします。
まとめ
まとめます。
- ゲームぐらいしかやれることがないのでやむを得ずやっている場合が多い
- ゲームをやめさせるっていう対応よりは日中に楽しめる活動がないかどうかを時々検討してみる
ゲーム禁止にしてしまうと、「自分は生きている価値がない」とお子さんが思ってしまう可能性があるので、やめましょう。
発達障害や不登校の子の「友だちができる。安心できる居場所」とは?
Branchでも1つの解決策として、不登校・発達障害があるお子さま向けの「学校外で友だちができる」オンラインフリースクールを運営していて、以下のような特徴があります。
- 同じように「学校行きたくない」という気持ちを抱え、家族以外の人との関わりが減ってしまった不登校のお子さま達が自分の「好きなこと」をきっかけに安心できる居場所や、友達ができるようなサービス。
- NHKや日テレなど多くのメディアにも紹介され、本田秀夫先生との対談や、厚生労働省のイベントの登壇実績もあり、サービス継続率は約95%以上。
- 小学校低学年のお子さまはもちろん、どんな子でも楽しく参加できるようにスタッフがお子さま一人ひとりに寄り添ったサポートを徹底。
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