
こんにちは。
不登校や発達障害のお子さんと保護者さんの居場所づくりをしている、Branchコミュニティ代表の中里です。
中学生のお子さんが不登校になると、
どうして不登校に…?これからの進路、どうするの…?と心配なことがたくさん出てきますよね。
この記事では、最新の不登校に関するデータと共に、中学生のお子さんが不登校になったときに知っておきたい情報をまとめました。
●この記事を読んだら分かること
- 中学生の不登校が増えている理由と具体的なデータ
- 学年や性別別の不登校理由の特徴
- 不登校中の家での過ごし方や昼夜逆転の背景
- 学校との付き合い方や支援先・進路先の選び方
- 保護者が心得ておくと良い対応や心構え
お子さんに、学校以外の「居場所」を用意してみませんか?
Branchコミュニティは、学校に行かなくても友だちができる、オンラインの居場所です。
不登校や発達障害の子どもたちが「好きなこと」を通じて自信がつき、社会とつながることを目指しています。
中学生の不登校の現状と最新データ
近年、中学生の不登校は年々増加しています。
文部科学省によると、令和5年度では不登校の中学生の児童数が216,112人となり、過去最大数を記録しました。
また、1,000人あたりに67.1人が不登校であると同年度の結果で出ています。
これは、1クラスを30名だとすると、1クラスに約2名が不登校になっている計算です。
「特に大きな理由がなくても学校に行きづらい」というお子さんも増えています。
不登校・行きしぶりの中学生に対して「うちの子だけかな?」と心配になるかもしれませんが、決して特別なことではありません。
▼参照
文部科学省 ,令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要
学年別の不登校理由と原因

学年によって、不登校になるきっかけや心の動きは違ってきます。それぞれの学年での特徴を見ていきましょう。
中学1年生の不登校理由と原因
中学1年生では、小学校からの環境の変化についていけなくなって、不登校になるケースが多いです。
クラス替えで友達関係がリセットされたり、部活動や勉強が急に難しくなったりして、ストレスを感じやすくなります。
新しい学校や先輩・後輩との関係に緊張して、自信をなくしてしまうこともあります。
「友達ができない」「勉強についていけない」という不安から、学校に行きづらくなることもあります。
中学2年生の不登校理由と原因
中学2年生は「中だるみ」の時期とも言われ、学校生活にマンネリ感や疲れを感じやすい傾向があります。
思春期真っ只中で、親や先生の言うことに反発を感じることも増えてきます。
友達関係が固定化してきて、ちょっとした行き違いがきっかけで不登校になることもあります。
誰にも言えない悩みや、将来への漠然とした不安を抱えている場合も多いです。
中学3年生の不登校理由と原因
中学3年生になると、周りから受験や進路の話を聞くことが増え、プレッシャーを感じやすくなります。
「このままの成績で高校に行けるのかな」「将来何をしたいのか分からない」など、進路への不安が不登校のきっかけになることがあります。
また、受験対策が始まると、勉強への苦手意識が強い子ほどストレスを感じやすくなります。
男女別での理由、原因
性別によっても、不登校になる理由や背景に違いがみられます。
中学生男子の不登校理由と原因
中学生の男子は、心も体も急に成長する中で、周りとのコミュニケーションに苦手意識を持ちやすくなります。
困っていても、プライドが邪魔して相談できなかったり、部活動や友達との関係で疲れてしまったりすることが多いようです。
からかいやいじめなど、小さなトラブルが積み重なって不登校になるケースもあります。
中学生女子の不登校理由と原因
中学生の女子は、グループ活動の中で「仲間はずれ」や「陰口」などに敏感になりやすい傾向があります。
SNSでの人間関係のトラブルも影響することがあります。
思春期特有の体の変化や周りの目が気になって、クラスメイトとの距離感に悩むこともあります。
生理や体調の変化がきっかけで、学校に行きづらくなることも少なくありません。
どうしても不登校の原因が分からないんだけど、なぜ?
保護者としては、原因が分かれば対処できるのに…と思いますよね。
でも、お子さん自身が自分の気持ちをうまく言葉にできていないことも多いんです。
周りの大人にも見えにくい理由で、学校に行きづらくなっている可能性があります。
本人も理由が分からない場合がある
お子さんが「なんで学校に行けないのか、自分でも分からない」と感じるのは、実はよくあることです。
大人なら、体調が悪いとか、ストレスがあるとか、ある程度自分の状態を説明できます。
でも、思春期の中学生は、自分の気持ちを整理して言葉にすることが難しいものです。
「行くのが当たり前」という周りのプレッシャーにさらされていて、本人が言語化できない
学校に行くことが「当たり前」とされている中で、「学校に行かない」という選択をすることは、お子さんにとってとても勇気のいることです。
親戚や近所の人から「どうして学校に行かないの?」と聞かれたり、先生から「学校は義務教育だから来ないとダメだよ」などと言われたりすると、余計に自分の気持ちを話しづらくなってしまいます。
思春期は特に「みんなと同じでいたい」という気持ちが強くなる時期。
自分だけが教室にいないことで、罪悪感や孤独を感じやすくなります。
最初は小さな理由だったとしても、そういった気持ちが重なって「言えない」「言ったら責められそう」と感じてしまうんです。
不登校のお子さんにはどのように対応するとよいのか?

不登校の理由が分からなくても、まずは大切なのはお子さんの気持ちに寄り添うことです。
「どうやって学校に戻そうか」と考えるのではなく、お子さんの気持ちを理解して、「家族はあなたの味方だよ」という安心感を伝えることから始めましょう。
「休んでいいからね」と伝える
まず最初に大切なのは、「大丈夫、休んでいいよ」とお子さんに伝えることです。
保護者の方も不安になって、「本当に学校を休ませていいのかな」と悩むかもしれません。
でも、まずはお子さんが安心できる場所を作ることが先決です。
「家はあなたの味方だよ」「ここでゆっくり休んでいいんだよ」というメッセージを繰り返し伝えていきましょう。
元気になったら原因を聞いてみる
お子さんが少し落ち着いて、家でリラックスできるようになってきたら、改めて不登校のきっかけや、今どんな気持ちなのか、優しく聞いてみましょう。
「なんで行かないの?」と責めるような聞き方ではなく、「最近どんな気持ち?」といった、感情面に寄り添う声かけがおすすめです。
●具体的には、こんな順番で話を聞いてみましょう
- まずは雑談から:学校の話だけでなく、ゲームや好きなことなど、お子さんの興味のある話題から
- 気持ちを聞く:「最近の気分はどう?」「学校のこと、どんなふうに思ってる?」といった軽い感じで
- 答えを待つ:すぐに返事を求めず、お子さんが考えたり、言葉を探したりする時間をゆっくり取る
- 共感を示す:少しでも話してくれたら「そういう気持ちだったんだね」「そう感じるの、分かるよ」と受け止める
原因が分かったら、環境調整できるか学校などと調整する
ある程度原因が見えてきたら、それを解決するために環境を整えることを考えましょう。
例えば、クラスでのいじめが原因なら、担任の先生に具体的な対策をお願いしたり、勉強の内容が難しすぎるなら、個別の支援をお願いしたりできないか、学校と相談してみましょう。
ただし、ここで大切なのは、保護者だけが走り回るのではなく、お子さんの気持ちを第一に考えることです。
「先生とは話したくない」と言うなら、スクールカウンセラーや教育相談所を間に入れてもらうなど、別の方法を探すこともできます。
学校に行かない期間が長くなりそうだったら、他の居場所を探す
しばらく学校に行かない状態が続きそうな場合は、家以外の居場所を見つけてあげるのもいいかもしれません。
ただし、お子さんがまだ疲れている時に「フリースクールに行こう」と急かすのは逆効果です。まずは家で十分に休ませることが大切です。
お子さんが「少し退屈だな」「外に出てみたいな」と思えるようになってきたら、新しい居場所を一緒に探してみましょう。
具体的には「暇だなぁ」「誰かと遊びたいなぁ」などの発言が出てきたら、居場所探しを始めて良い時期です。
Branchのような、不登校や発達障害のあるお子さんと保護者向けのオンラインコミュニティもあります。
同じような経験をしている仲間と出会えたり、自分のペースで活動できたりする場所を見つけられると、お子さんの気持ちも少しずつ前向きになっていくかもしれません。
▼参考
学校外で友だちができるオンラインコミュニティ・Branch
本人に学習意欲が残っているようだったら、学習支援サービスを探す
不登校のお子さんの中には「勉強そのものは嫌いじゃない」「学校に行けないけど、勉強はしたい」という子もいます。
そんな場合は、家でできるオンライン学習や個別指導など、学習支援サービスを検討してみるのもいいでしょう。
学校に行っていなくても、学ぶ機会を完全になくす必要はありません。
特に、学習障害やADHDなどの特性がある場合、普通の授業のペースについていけないことがストレスで不登校になっていることもあります。
そんな時は、お子さんに合った個別対応の環境で学べると、ぐっとストレスが減ることがあります。
ただし、ここでも大切なのは、お子さんの気持ちを第一に考えること。
「もう少し休みたい」「今は勉強したくない」という場合は、無理強いはせずに。まずは「こういう方法もあるけど、どう思う?」と、お子さんの意見を聞いてみましょう。
不登校期間中の中学校 学校との関わり方

保護者さんやお子さんが疲れてしまう場合は、学校側に具体的に伝える
不登校が続くと、学校からの電話や家庭訪問、プリントの配布などが、かえってプレッシャーになることがあります。
「毎日電話がかかってくるのがつらい」「家に来られると落ち着かない」など、お子さんが疲れてしまう原因があるはずです。
そんな時は、「とにかくやめて」ではなく、「電話は週1回にしてもらえますか?」「訪問は少し落ち着くまでお控えいただけますか?」など、具体的に伝えましょう。
学校の先生たちも、お子さんのことを心配しているからこその連絡だと思います。
「お子さんが今は静かな環境を必要としているから」という理由を添えて伝えると、理解してもらいやすいでしょう。
伝え方の細かいコツ
学校とのやりとりをスムーズに進めるために、いくつかのコツをご紹介します。
- 要望や状況を伝える時は、できるだけ文書やメールにまとめると、誤解が少なくなります。
- 話し合いの場を設ける時は、できれば両親で参加したり、お父さまにはスーツを着て頂いたりすると、より真剣に受け止めてもらえます。
- お子さんが医療機関などで診断を受けている場合は、医師やカウンセラーからの意見書があると、学校側も「特別な配慮が必要」と理解しやすくなります。
▼参考記事
発達障害/グレーゾーン/読み書き障害:学校生活での合理的配慮の求め方
ケース会議という手もあります
ケース会議とは、担任の先生や管理職、スクールカウンセラー、教育委員会の相談員など、複数の専門家が集まって、お子さんのサポート方法を考える場です。
保護者やお子さん本人も参加して、みんなで情報を共有しながら、最適な支援の方法を探っていきます。
担任の先生だけでは解決が難しい場合や、複数の課題が重なっている時は、ケース会議の開催をお願いしてみるのもいいでしょう。
学年主任やスクールカウンセラーの意見も聞きたい時にも活用できます。
中学生不登校の支援先リスト
不登校のお子さんをサポートしてくれる機関やサービスは、以下のように、実はたくさんあります。
- 医療機関:心療内科や精神科、小児科などで専門医に相談できます。発達障害やこころの不調がある場合は、診断書や意見書をもらえることも。
- フリースクール・民間団体:学校とは違う形で学びや居場所を提供。Branchのようなオンラインコミュニティもあります。
- 教育相談センター・教育委員会:専門の相談員が状況を聞いて、アドバイスをしてくれます。
- NPO法人や地域の子育てサポート団体:同じような経験をしている親子と出会えたり、学習支援を受けられたりします。
お子さんの状況や希望に合わせて、無理のない形で利用できる支援先を探してみましょう。
不登校中の家での過ごし方の疑問に回答

「昼夜逆転で朝起きられない」「ゲームばかりしている」など、不登校中の生活習慣を心配する声をよく聞きます。
でも、そこにはお子さんなりの理由があるんです。ここではその代表的な疑問や心配について答えます。
昼夜逆転して朝起きてこない

昼夜逆転して朝起きてこないのが心配です…
確かに、不登校のお子さんは、昼夜が逆転してしまうことが多いです。
そして、そこには実は、「朝の時間に『学校に行くか行かないか』を考えること自体がつらい」という心理が隠れていることがあります。
朝8時頃は「もう学校が始まる時間だ」「行かなきゃいけないけど行きたくない」という気持ちが最も強くなる時間。
さらに周りからも「行くの?行かないの?」と判断を迫られているように感じているのです。
そのつらさから逃れようとして、朝は寝てしまったり、夜更かしして朝を避けたりすることがあるんです。
「規則正しい生活が大切」と思いがちですが、まずはお子さんの心理的な負担を減らすことを優先しましょう。
無理に朝起こそうとすると、かえってストレスが増えて、親子関係も悪くなりかねません。
昼夜逆転は、お子さんに余裕が出てきたり、やりたいことが見つかったりすれば、自然と改善することも多いんです。
もし健康面が心配な場合は、午後に少しだけ外に出て散歩したり、光を浴びたりする工夫をしてみましょう。
オンライン学習や夜型の学習スタイルに切り替えるのも一つの方法です。
ゲームばかりしているのが心配



不登校の期間中、ずっと家でゲームばかりしていて、心配になります…
不登校のお子さんが家でゲームをする時間が長くなると、「このままではいけないのでは」と心配になりますよね。
でも、ゲームがお子さんにとって大切な「居場所」になっている可能性もあります。
特にオンラインゲームでは、現実の友達よりも気楽にコミュニケーションが取れたり、達成感が得られたりすることもあるんです。
お子さんは、学校で失いかけた「つながり」や「やりがい」を、ゲームの中で補っているのかもしれません。
もちろん、ゲームのしすぎによる健康への影響や生活リズムの乱れは気になりますが、まずは「なぜゲームに夢中になるのか」を理解することが大切です。
ゲームの時間を少し調整したい場合は、お子さんと話し合いながらルールを決めていくといいでしょう。
例えば「食事の時間だけはゲームを休憩する」「夜12時以降はしない」など、具体的な約束を一緒に考えます。
また、「どんなゲームをしているの?」と興味を持って話を聞くことで、ゲームを通じたコミュニケーションのきっかけにもなります。
▼参考記事
不登校の中学生がネット依存・ゲーム依存の場合どのように対応するか:管理や制限には限界がある
高校進学はできるの?


不登校の期間が長くなると、「高校に進学できるのかな」と、保護者もお子さんも不安になりますよね。
でも、今は様々な形で進学の道が開かれています。
出席日数や成績が気になる場合でも、通信制高校やサポート校など、お子さんに合った選択肢が必ずあります。
出席認定について
一般的な全日制高校の受験では、内申書に出席状況が記載されます。
「欠席が多いと不利になるのでは」という心配もあるでしょう。
確かに、学校によっては出席日数を重視することもありますが、最近は「不登校でも受け入れます」と明確に表明している高校や、単位制・通信制の高校が増えています。
中学校では「出席扱い」にできる制度もあり、フリースクールや適応指導教室に通っている時間を出席日数として認めてもらえることも。
オンライン学習などの参加でも出席として認められる場合があります。まずは担任の先生や教育委員会に相談してみましょう。
調査書についての最新情報
高校受験の際に必要な「調査書(内申書)」には、出欠席や学習評価、生活態度などが記載されます。
以前は「欠席が多い=評価が低い」というイメージがありましたが、最近は不登校の背景を理解し、多角的に生徒を評価しようとする高校が増えています。
特に、通信制やサポート校、オンライン学習を取り入れた新しいタイプの高校では、「出席数や評定平均だけでなく、本人のやる気や適性を見ます」という方針を持つところが多くなっています。
納得した進路を選ぶためにできること
お子さんの「この高校に行きたい」「こんな勉強がしたい」という気持ちを大切にしながら、保護者が情報面でサポートしていくことが、スムーズな進路選択につながります。
「行きたい学校はある?」と聞くだけでは、具体的なイメージが湧かないかもしれません。
「この高校にはこんな授業があるみたいだけど、興味ある?」など、具体的な情報を一緒に見ていくのがおすすめです。
将来の夢や職業がまだ決まっていなくても大丈夫です。
「高校に行くと選択肢が広がるよ」「通信制やサポート校なら自分のペースで勉強できるよ」といった具合に、メリットを伝えてあげましょう。
ただし、お子さんの気持ちが向いていない時期に、無理に将来の話をするのは逆効果です。
焦らずタイミングを見ながら、お子さんが「進路のことを少し考えてみようかな」と思えるような雰囲気づくりを心がけましょう。
「必ず行ける高校はあります」
不登校が長く続いていると、「もうどこも受け入れてくれないのでは」と心配になるかもしれません。
でも、お子さんの状況を理解して受け入れてくれる高校は必ずあります。
私立の全日制高校の中にも、不登校経験のある生徒向けの特別な支援コースを設けているところがあります。
通信制高校やサポート校、定時制など、選べる道はたくさんあるんです。
大切なのは、お子さんが「ここなら通えそう」「この環境なら合いそう」と感じられる場所を一緒に探すこと。
進路選びに迷ったら、NPOやフリースクール、地域の教育相談窓口に相談してみるのもいいでしょう。
たとえ不登校を経験していても、中学卒業後の道は一つではありません。
「必ず行ける高校がある」という気持ちで、焦らず情報を集めていきましょう。
不登校のご家庭を500家族以上見てきたBranch代表中里からのメッセージ
不登校のお子さんと保護者の方々に寄り添ってきた中で強く感じるのは、「親が元気でいること」「子どもを信じて見守ること」の大切さです。
これまで多くのご家族が、視点を少し変えるだけで、少しずつ前に進み始めています。そんな経験から、4つのメッセージをお伝えします。
1.保護者さんも自分の人生を
不登校のお子さんを見守り続けていると、どうしても親の生活が子どもの問題一色になりがちです。
でも、保護者自身が疲れ切ってしまうと、お子さんに対しても余裕を持って接することができなくなってしまいます。
子育ては大変なことばかり。特に不登校という課題を抱えると、心配や不安が増えるのは当然です。
だからこそ、保護者の方も自分の好きなことを楽しんだり、気分転換をしたり、自分の時間を大切にしてください。
保護者に笑顔や余裕があることで、お子さんにとっての「安心できる家庭」が作られていきます。
お子さんの不登校が続いていても、親が必要以上に背負い込まないことで、お子さんは自分のペースで前に進んでいけるんです。
▼参考記事
「もう、疲れた…」不登校児と共にがんばる保護者へ、経験者が語るとっておきのリフレッシュ法10選
2.子どもからの「相談」は高校進学を視野に始まる時がある
小学生や中学生の時期は、大人に「相談する」という発想自体が少なかったり、恥ずかしくて話せなかったりするものです。
でも、将来の選択肢を本格的に考え始める中学2〜3年生になると、「このまま学校に行かないでいいのかな」「高校には行きたいかも」と、自分の将来について考え始めます。
そんな時に初めて「実は…」と不安や希望を話してくれることが多いんです。
逆に、まだその時期じゃない間は、相談する気持ちの余裕がないこともあります。
焦らず、「いつでも話を聞くよ」という姿勢を見せ続けることが大切です。
お子さんが話し始めた時に受け止められるよう、親自身も情報収集やこころの準備をしておくといいですね。
3.自己認知の時間だと思って認める
不登校の期間は、言い換えると「自分自身を見つめ直す時間」でもあります。
学校での日常から離れることで、普段は気づかなかった自分の特徴や得意・不得意に気づくチャンスになるんです。
例えば「人と長時間一緒にいると疲れやすい」「一人で作業に集中する方が安心できる」といった自分自身への理解が深まることがあります。
この「自分を知る」という経験は、生きていく上でとても大切な力になります。
大人になってからも「自分にはこんな特徴があるから、この仕事が向いているかも」「こういう環境だと安心して過ごせる」といった判断ができるようになるためのベースになるんです。
不登校の期間を「ただ休んでいるだけ」と考えるのではなく、「自分を知るための大切な時間」だと捉えてみてください。
Branchの活動の中でも、不登校を経験した子どもたちが「自分にはこんな特性があったんだ」「こういう分野が好きなんだ」と気づき、そこから将来の夢を描き始めるケースをたくさん見てきました。
4.将来や進学の話が最もセンシティブ
不登校のお子さんにとって、最も敏感な話題は「将来や進学」についてです。
多くの子どもが、「学校にも行けない自分に、将来なんて考えられない」と感じたり、「どうせ行けないかもしれないから、その話はやめて」と思っていたりします。
保護者が何気なく「高校はどうするの?」と聞いただけでも、大きなプレッシャーに感じてしまうことがあるんです。
大切なのは、お子さんが自分から興味や意欲を示し始めたタイミングで進路の話をすること。
無理に将来の話を持ち出すと、「自分はダメな子なんだ」という自己否定的な気持ちが強くなってしまいます。
お子さんが話題を避けたがっているなら、「今は無理に考えなくていいよ」と、一度引くことも必要です。
一方で、お子さんの方から将来や高校進学について質問してきたら、それは良いタイミングです。
でも、「高校は絶対行くべきだよ」と押しつけるのではなく、「どんな高校があるか、一緒に調べてみる?」といった形でサポート役に回るのがいいでしょう。
おわりに
不登校の期間中は、親も子も辛い時期が続きます。
でも、必ず前に進める道があります。Branchコミュニティでは、同じような悩みを抱える親子がつながり、情報交換や励まし合いをしています。
一人で抱え込まず、周りの支援をうまく活用しながら、お子さんと一緒に歩んでいってください。
ご家族それぞれの状況は違いますし、一つの正解があるわけではありません。
でも、お子さんの気持ちに寄り添い、焦らずゆっくりと進んでいけば、必ず道は開けていきます。
Branchは、そんなご家族の歩みをこれからもしっかりとサポートしていきます。
「好き」で安心とつながりを育むサードプレイス
この記事を書いているBranchは、不登校・発達障害のお子さま向けの「学校外で友だちができる」Branchコミュニティを運営していて、以下のような特徴があります。
- 「学校行きたくない」という気持ちを抱え、家族以外の人との関わりが減ってしまった不登校のお子さま達が自分の「好きなこと」をきっかけに安心できる居場所や、友達ができるようなサービス。
- NHKや日テレなど多くのメディアにも紹介され、本田秀夫先生との対談や、厚生労働省のイベントの登壇実績もあり、サービス継続率は約95%以上。
- 小学校低学年のお子さまはもちろん、どんな子でも楽しく参加できるようにスタッフがお子さま一人ひとりに寄り添ったサポートを徹底。
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